リスク情報

 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、最終更新日現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業又は本株式の投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。

1. 仕入体制について

  1. リユース品の仕入について
     当社グループの事業において、リユース品の買取仕入は収益確保における基盤となっております。しかしながら、リユース品の買取仕入は新品と異なり、お客様の売却希望商品の持込数に依存することから、仕入量の調節が難しいという環境にあります。そのため、より安定した買取仕入を行うべく、インターネット上でのSEO対策の強化に加え、カスタマーサポートの充実や、電話やSNS「LINE」を使用した事前査定を実施することで当社グループ買取店舗への誘導を図っております。また、宅配買取、出張買取、オンライン買取も実施し、仕入体制の強化に努めております。さらに、海外での買取も開始しております。
     しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化、宝石・貴金属等における相場変動等によって、質・量ともに安定的なリユース品の確保が困難となった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  2. 仕入担当者について
     リユース品の仕入金額については、金やプラチナ等の相場がある場合を除き、あらかじめ流通価格が決まっているものはありません。また、ブランドの人気の移り変わりや近年におけるリユース品流通量の増大により、当社グループのリユース品仕入においては、商品の真贋チェック(当社グループの規定に準ずるか否かのチェック。以下同じ。)を行い、その時々の状況に合わせた適正な買取価格を提示できる買取スタッフの存在が欠かせません。従って、専門知識と経験を持ち合わせた買取スタッフの人員確保は、当社の重要な経営課題であると認識しております。
     以上により、買取スタッフの人員確保が計画どおり進まない場合、当社グループのリユース品買取仕入活動及び店舗の出店計画は制約を受けるため、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  3. コピー商品の買取リスクについて
     バッグや時計といったブランド品については、一部ブランドの「コピー商品」の流通が広範囲にわたっており、社会的な問題となっております。当社グループにおいては、日頃から各買取スタッフの真贋チェック能力を養うことにより、コピー商品の買取防止に努めております。また、お客様(パートナー及び一般消費者)に安心して商品をお買い求めいただくために、販売前にも再度入念な真贋チェックを行っており、誤って仕入れたコピー商品については、全て返品もしくは廃棄処理を行い、コピー商品の販売防止に努めております。また、必要に応じて、社外に真贋チェックを依頼しております。
     しかしながら、各ブランドの正規店からの仕入ではなく二次流通にて一般消費者から商品を仕入れるという特性上、常にコピー商品の買取・販売のリスクを含んでおり、当該トラブルの発生及びこれに伴う信頼低下により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  4. 盗品の買取リスクについて
     買い取った商品が盗品であると発覚した場合、民法の規定では2年以内、古物営業法に関する規定では民法の認める場合に加えて古物商が公の市場より仕入れてから1年以内であればこれを無償で被害者に回復することとされております。当社グループにおいては、少しでも盗品と疑わしい商品については買取を控え、警察当局とも密に連携を図る等、盗品の流通を阻止すべく体制を整えております。
     また、古物営業法及び民法遵守の観点から、古物台帳(商品の買取記録を詳細に記載した台帳)を業務システムと連携させることで、盗品買取が発覚した場合には適時適切に警察当局の捜査に協力し、盗品を被害者へ無償返還できる体制を整えております。しかしながら、事業特性上、盗品の買取を完全に防止することは困難であり、盗品の買取による仕入ロスや当該トラブル発生に起因した信頼低下により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

2. 店舗・事業所展開、運営について

  1. 今後の店舗出店について
     当社グループはこれまで、買取店舗「なんぼや」「BRAND CONCIER」「古美術八光堂」を全国に展開することにより、買取仕入量を確保してまいりました。
     今後、更なる成長へ向けて仕入力の強化が必須でありますが、今後の買取店舗の出店が計画どおりに進まなかった場合、リユース商品の仕入が計画を下回り、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  2. 当社グループの営業エリアについて
     当社グループは、取扱商品におけるマーケット規模が大きい三大都市圏の中心である東京特別区、大阪市、名古屋市及びその周辺に買取店舗が多く存在しております。これらのことから、三大都市圏及びその周辺に影響を与える大規模災害の発生等により事業設備の損壊、各種インフラの供給制限等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  3. 賃貸借契約による店舗退店、賃料上昇について
     当社グループが展開する買取店舗は賃借店舗であることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、また、契約更新時などに賃料が上昇した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  4. システム障害について
     当社グループの事業においては、インターネットによる集客をはじめ、店舗での現金払出しに関連する不正防止や買取から販売までの間の個別の商品の管理、買取及び販売の相場データの収集、オンライン上でのオークション販売に至るまでITシステムへの依存が大きくなっております。
     このため、数日間のシステム停止であれば人の組織的な対応で事業を継続できる側面がありますが、想定以上のシステム停止等が発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  5. 減損会計の適用について
     当社グループは、買取店舗及び小売店舗を展開しておりますが、事業環境の変化等により各店舗の採算性が低下した場合、減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、減損処理が発生しないよう各拠点の収益管理を徹底し、採算性の悪い拠点に対しては対策を講じておりますが、不採算拠点の増加や閉鎖が増加した場合には、多額の減損損失が発生する可能性があります。

3. 外部環境の変化による影響について

  1. 外部環境の変化に伴う業績変動について
     当社グループは、貴金属、時計、地金、宝石及びブランド品が主な取扱商材となっており、そのほか、骨董・美術品等も取り扱っており、特定の商品に依存しない安定した販売体制を構築しております。また、今後の更なる収益拡大に向け、自動車、不動産など取扱商品のジャンルを拡大し、世界中で共通の価値がある実物資産を幅広く取り扱ってまいります。
     しかしながら、取扱商材によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化や、為替相場、貴金属・地金相場及び時計相場の変動等により価値下落がもたらされるもの、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により販売動向が大きく左右されるものが存在しており、為替・株式市況等の乱高下、景況感の急激な変化等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  2. 自然災害等による影響について
     新型コロナウイルス感染症拡大による政府の緊急事態宣言発令を受け、一部の店舗営業の臨時休業等を行った結果、リユース品の買取及び販売において若干の影響が生じておりました。現在は、販売については自社開催のオークションをオンライン化し、買取については顧客と従業員の安全の確保を大前提として感染拡大に留意しながら通常の体制で営業を行っておりますが、今後、緊急事態宣言の発令やそれに類する事態が発生した場合、また、その他自然災害の発生によって店頭買取・出張買取といった商品買取をはじめとした営業活動に支障をきたす可能性があります。
  3. 為替相場の変動に伴う売上の減少及び利益率の悪化について
     当社グループは、買取った商品を自社開催のオークションを通じて国内外のリユース業者へ卸販売しております。オークション参加業者の中には短期間で海外へと転売するビジネスモデルを採る業者も存在することから、構造的に為替変動の影響を受ける側面があります。オークションにおける落札価格に為替の影響が加味されるため、円安時は金額が伸びやすく、円高時は金額が抑えられる傾向にあります。
     この傾向は、様々な国や地域からのオークション参加が増えることで軽減されると考えておりますが、為替変動のタイミングとその時のオークション参加パートナーの国別割合によって、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  4. 競合の激化について
     当社グループでは主に商品の買取において同業他社との競合が生じており、当社においては、マーケティングの強化、利便性の高い立地への出店、店舗におけるサービスクオリティーの向上、継続的な人材教育により、競争力の向上及び競合他社との差別化を推進していく方針であります。
     しかしながら、今後において、新規参入企業により一層の競合激化が生じた場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  5. 有利子負債への依存度について
     当社グループは、運転資金の多くを金融機関からの借入金等に依存しているため、金融情勢の変化などにより計画通り資金調達ができない場合には、事業展開等に影響を受ける可能性があります。なお、2023年8月期末時点の有利子負債(リース債務含む)は15,260百万円であります。また、今後は小売販売も強化してまいりますが、小売販売の割合が高まることに伴い、有利子負債の比率が上昇する可能性があります。当社グループは、複数の金融機関との間で総額110億円のコミットメントライン契約を締結することで、十分な資金の流動性を確保しております。加えて、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引金融機関との良好な取引関係を維持しております。さらに、金利の上昇により資金調達コストが増大した場合には利益を圧迫し、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

4. 法的規制について

  1. 古物営業法に関する規制について
     当社グループは、古物営業法にかかる法的規制を受けており、古物営業の許可を都道府県公安委員会より受けております。古物営業の許可には有効期限は定められておりませんが、古物営業法又は古物営業に関する他の法令に違反した場合、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、公安委員会は古物営業法第24条に基づき営業の停止もしくは許可の取消しを行うことができるとされております。
     当社グループは、古物商の許可を受けて古物の売買を行っており、古物市場主の許可を受け、かつ競り売りの届出を行い古物商間及び海外パートナーとの古物の売買をしております。また、同法に関する社内教育を徹底し、同法に定められている買取依頼者の本人確認、古物台帳の管理の徹底等、同法を遵守した営業活動を行っており、事業継続に支障をきたす事象発生は無いものと認識しております。
     しかしながら、今後、同法に抵触するような事件が発生し、許可の取消し等が行われた場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  2. 個人情報の管理について
     当社グループでは、店舗業務や販売促進等において、顧客の住所、氏名、職業、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社グループにおいては個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備し、プライバシーマークを取得する他、社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。また、海外におけるGDPR、CCPA、PDPA等の法規則にも対応できるよう整備しております。
     しかしながら、個人情報の漏洩が発生した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
  3. 犯罪による収益の移転防止に関する法律について
     当社グループの事業は「犯罪による収益の移転防止に関する法律」が適用されます。当社グループが同法令の遵守を怠った場合、行政庁による指導、助言及び勧告並びに罰則を受けることがあり、その場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

5. 海外の事業展開について

 当社グループでは、事業拡大を図るために、グループ事業の海外展開を進めていく方針であります。そのなかで、各国の景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、大幅な為替変動などが発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。また、海外で買取店舗を運営する海外パートナーは当社グループの屋号を使用して店舗運営を行うため、現地パートナーの店舗運営に関してネガティブな情報や風評が流れた場合には、ブランドイメージの低下を招くことにより、当社グループの業績や財政状態は影響を受ける可能性があります。

6. 株式価値の希薄化について

 当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しており、また、譲渡制限付株式報酬制度を導入し当社グループの役員及び従業員に譲渡制限付株式を付与しております。今後もこれらの制度の活用を検討しておりますが、新株予約権が行使された場合、また、譲渡制限付株式を付与した場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

7. 新規事業、企業買収及び投資に係るリスクについて

 当社グループは、新規事業への進出、既存事業強化等のため、シナジー効果が期待できるM&A及び投資を実践していくことで、グループにおける企業価値の向上を目指しておりますが、M&A対象会社又は投資対象先に期待する利益成長やシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等は影響を受ける可能性があります。

最終更新日:2023年11月27日

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