Resale Impact 2025

GHG排出削減貢献量

7,486 t-CO2e

水使用削減貢献量

8,843 m3

※2024.9-2025.8の期間中にALLU、STAR BUYERS AUCTION、ALLU AUCTIONで再販した商品を対象

Resale Impact

当社が取り扱う時計、ジュエリー、バッグ等のラグジュアリー製品は、厳選された素材と高度な製造技術によって、世代を超えて受け継がれることも多い製品です。こうした製品をリセールサービスによって再流通させることは、新たな資源採取や製造に伴う環境負荷を抑え、社会全体における環境負荷削減効果(環境価値)を有すると考えています。

当社はブランドリセールを通じて製品の循環を促進し、短い寿命で役割を終えるのではなく、製品が本来使われ得る期間を最大限に活用する仕組みを提供しています。この社会全体にもたらされる環境価値について、削減貢献量の算定手法により定量的に把握・開示し、当社ではこれを「Resale Impact」と定義しています。

本指標を開示することにより、削減貢献量の考え方や算定手法の理解・普及に寄与するとともに、リセールサービスが有する環境価値を消費者に明確に伝えることで、環境に配慮した選択を後押しし、行動変容の促進を目指してまいります。

削減貢献量

削減貢献量とは、社会のGHG排出量削減に資する製品・サービスの提供によって生じる、社会全体への環境価値を定量化したものです。国内外において、その定義や算定・開示方法に関する検討が進められており、複数のガイドラインが策定されています。一方で、カーボンフットプリントにおけるProduct Category Rule(PCR)のように、業界ごとに標準化された詳細な算定ルールが確立されていない領域も多く、リセール分野においても統一的な手法は確立されていません。

加えて、当社のリセールサービスは時計、ジュエリー、バッグ等の多種多様な製品を対象とし、年間数十万件の取引を伴うことから、各取引ごとに個別かつ精緻な評価を行うことは実務上現実的ではないと考えています。

こうした背景を踏まえ、当社の算定方法論は、当社が保有する実際の取引データを基盤とし、実務上継続的に算定可能な手法として設計しています。また、本方法論は、リセールが新品購入を一律に代替するという仮定には依拠せず、製品寿命の延長という観点から環境負荷の変化を評価する設計としています。

本ページにおける削減貢献量の算定方法論は、LCAコンサルティング企業である株式会社ゼロックが策定した「リセールサービス削減貢献量算定方法論」に基づいています。なお、当該方法論については、東京大学先端科学技術研究センター醍醐市朗教授によるピアレビューを受けています。第三者保証については、今後の段階的な導入を検討しています。

参考とした主なガイドライン

  • 日本LCA学会「温室効果ガス排出削減貢献量算定ガイドライン」(2022)
  • GXリーグ「気候関連の機会における開示・評価の基本指針」(2023)
  • WBCSD/Net Zero Initiative「Guidance on Avoided Emissions: Helping business drive innovations and scale solutions towards Net Zero」(2023)
  • ISO 14040:2006 Environmental management - Life cycle assessment - Principles and framework
  • ISO 14044:2006 Environmental management - Life cycle assessment - Requirements and guidelines 等

対象範囲

  • 対象サービス:ブランドリセールサービス
  • 対象製品カテゴリ:時計、ジュエリー、バッグ、ケース類、小物、アパレル、靴

環境フットプリントのベースライン・評価対象

■ベースライン
リセールされることなく、単一の使用者によって使用される服飾雑貨
■評価対象
製品の耐用年数にわたりリセールが繰り返し行われ、複数の使用者によって使用される服飾雑貨

算定単位

1 年使用あたり

評価対象影響領域

  • 気候変動
  • 水資源消費量

対象ライフステージ

原材料調達・製造、流通、使用、廃棄までのフルライフサイクルを対象とし、評価対象の使用段階にはリセール工程(メンテナンス、リペア、再販に伴う輸送)を含めています。なお、店舗照明や建設、間接部門などに伴う間接的な負荷については、算定対象外(カットオフ)としています。

シナリオ

使用年数

時計・ジュエリー・バッグについては、リセール販売金額に占める割合が大きいことから、国内の買取店舗で買取が成立した顧客を対象にアンケート調査(有効回答数3,947件)を実施し、その結果に基づき使用年数を設定しています。
※その他のカテゴリについては、文献調査に基づき設定しています。

リセール回数

リセール回数は、製品の耐用年数および平均販売期間を考慮したシナリオ設定に基づき算出しています。

貴金属素材

特に環境負荷の大きい原料である貴金属が使用される「時計」および「ジュエリー」については、一般社団法人日本ジュエリー協会の表示規定および公的資料を参照し、主要素材ごとの金属配合割合を設定しています。また、原材料調達段階におけるリサイクル原料率については、公的統計資料に基づき設定しています。

削減貢献量の算定式

概念図

寄与率について

本削減貢献量は、リセールサービスによって新製品の製造や廃棄に伴う環境負荷が回避される効果を評価するものです。そのため、削減効果の主因がリセールサービスそのものにあることから、寄与率は100%と設定しています。

データ

一次データ

  • 製品重量:実測が可能な製品については、リセール工程において実測重量を取得しています。実測が困難なカテゴリについては、カテゴリ別・素材別に複数製品の重量をサンプリング測定し、平均値を算出した代表値を用いて、実測データに基づく算定を行っています。
  • 輸送:販売実績に基づき、国内外における買取から販売までの輸送ルート区分の割合を設定しています。

二次データ

  • IDEA v3.3(産業技術総合研究所)
  • 学術文献
  • 公的統計資料

不確実性と限界

  • リセールサービスの対象製品はいずれも自社製造ではないため、製造プロセスにおいて実際に投入された原材料やエネルギー量の多くについて一次データを取得できず、二次データを用いています。そのため、算定結果には一定の不確実性が含まれます。
  • リセール対象製品は多種多様ですが、本方法論では製品カテゴリごとに代表的な製品の環境フットプリントを算定し、個別製品に適用しています。そのため、詳細な材料構成や製造段階におけるエネルギー消費量等が実態を十分に反映していない可能性があります。
  • 中古使用年数は、リセール回数にかかわらず一律の値をシナリオとして設定していますが、実際にはリセール回数の増加に伴い使用年数が短くなる可能性があります。
  • ベースラインにおける廃棄タイミングと、評価対象における初回リセールのタイミングは同一と仮定していますが、実際にはリセールサービスの存在により売却タイミングが前倒しされている可能性があります。より妥当な評価のためには、リセールサービスを利用しないユーザーに関する一次データを収集し、ベースライン算定に反映する必要があります。
  • 本方法論は、各取引および年間の削減貢献量を実務上簡便に算定することを目的としており、一部の計算式では実データを平均化した値を定数として使用しています。そのため、個別取引の実データのみに基づいて算定した場合とは異なる結果となる可能性があります。
  • 削減貢献量への寄与が大きい金については、データベースの制約および製品に使用される金の生産国を特定できないことから、生産国ごとの原単位やリサイクル率の差異を考慮できていません。