バリュエンス、慶應義塾大学との産学連携で「ダイバーシティとワークエンゲージメントの関係性研究」を実施

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バリュエンス、慶應義塾大学との産学連携で「ダイバーシティとワークエンゲージメントの関係性研究」を実施

組織の深層的ダイバーシティを受け入れる風土・リーダーシップがワークエンゲージメントに関連があることを実証

あらゆるステークホルダーへ人生を変える価値を提供し、一人ひとりが「らしく、生きる。」世界の実現を目指すバリュエンスホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:嵜本 晋輔、以下 当社)は、人的資本経営を推進するため、2021年より慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 白坂研究室と産学連携で「ダイバーシティとワークエンゲージメントの関係性研究」を実施。その結果、性格や価値観など外部からは見えない多様性を示す「深層的ダイバーシティ」を受け入れる風土・リーダーシップがワークエンゲージメントに関連があることを明らかにしました。

慶應義塾大学との産学連携でワークエンゲージメントを高める人事施策を考える

当社は、「らしく、生きる。」を理念として掲げ人的資本経営を推進しており、その一環として従業員一人ひとりのワークエンゲージメントを高めていくことを目指しております。そのためワークエンゲージメントの影響要素を可視化し、より効果的な人事施策を打ち出すべく、2021年より慶應義塾大学大学院と共同研究を開始しました。



共同研究は、下記の3つのステップで推進しました。

■研究ステップ
◆ステップ1:ワークエンゲージメントに影響する組織要因調査
ワークエンゲージメントに影響する組織要因の仮説構築のため、従業員インタビューを実施しました。その結果、現場の管理職の「多様性を受け入れるリーダーシップ」が大きな要因であるという仮説に至り、既存のインクルーシブリーダーシップ尺度を改良した「伴走型リーダーシップ」を独自項目として作成し、アンケートに追加しました。(※研究成果①で詳述)

◆ステップ2:ワークエンゲージメントに影響する深層的ダイバーシティ調査
独自項目及び学術的な尺度に基づいてアンケートを設計し、バリュエンスの従業員を対象にアンケート調査を実施。その後、432名から得られた回答結果を基に、ワークエンゲージメントと深層的ダイバーシティを受け入れる組織要因の相関分析を行いました。(※研究成果②で詳述)

◆ステップ3:ワークエンゲージメントに影響する表層的ダイバーシティ調査
上記、バリュエンスの従業員を対象に実施したアンケートの回答結果を基に、ワークエンゲージメントと表層的ダイバーシティおよび「伴走型リーダーシップ」のマルチレベル分析を行いました。(※研究成果③で詳述)

研究成果①:エンゲージメントの高い上司の実態の把握と「伴走型リーダーシップ」のアンケート開発

ワークエンゲージメントに影響する組織要因の仮説を抽出するために、管理職とメンバー10名に対して①上司のマネジメント②ダイバーシティに関する風土③チーム状況についてのインタビュー調査を行いました。エンゲージメントの高い管理職は、メンバーそれぞれのパーソナリティ、考え方、趣味、スキルなど内面的な特性を踏まえた上でマネジメントをしていることがわかりました。結果として、現場の管理職の「多様性を受け入れるリーダーシップ」がワークエンゲージメントを高める大きな要因であるという仮説に至り、精神的/物理的な近寄りやすさやオープンさをメンバーに示す「インクルーシブリーダーシップ」を改良した「伴走型リーダーシップ」を独自項目として作成し、アンケートに追加しました。
「伴走型リーダーシップ」ではよりメンバーのことを仕事起点ではなく1人の人間として捉えているのか、メンバーのキャリアを中長期的に描いているか、必要なフィードバックを適切に行い、やりたいことをチャレンジさせる姿勢があるかなどを問いました。

図1 チームのエンゲージメントが高い上司

研究成果②:「ワークエンゲージメント」は、「組織的支援」「相違を受け入れる組織風土」「創造性」と正の相関

アンケート調査の分析の結果、仕事に関して肯定的で充実した感情および態度を測る「ワークエンゲージメント」は、会社・組織による関心や支援に対する従業員側の知覚を測る「組織的支援」、従業員同⼠が互いに尊重/理解し合う風土を測る「相違を受け入れる組織風土」、そして仕事における創意工夫や挑戦を測る「創造性」と正の相関があることが分かりました。そのため従業員の「組織的支援」「相違を受け入れる組織風土」「創造性」の実感が高いとき、「ワークエンゲージメント」も高い、という示唆が得られました。また研究成果①で独自に開発した「伴走型リーダーシップ」や、精神的/物理的な近寄りやすさやオープンさをメンバーに示す 「インクルーシブリーダーシップ」、そして自分の考えや気持ちを組織内で安心して発言できるかを測る「心理的安全性」とも相関があることが分かりました。

図2 ワークエンゲージメントと各種指標の相関分析

研究成果③:表層的ダイバーシティが大きい場合に、伴走型リーダーシップがワークエンゲージメントにもたらす効果

性別・勤続・年齢などの表層的ダイバーシティがワークエンゲージメントに与える影響に関しても分析を実施しました。今回は、研究成果①で独自に開発した伴走型リーダーシップに着目をして、マルチレベル分析を行いました。課組織を単位としたマルチレベル分析の結果、表層的ダイバーシティを高めるだけではワークエンゲージメントに対して有意な効果は見られなかったものの、性別や勤続の多様性が大きいグループほど、伴走型リーダーシップによるワークエンゲージメントへの効果が高まる可能性が示唆されました。すなわち、性別や勤続が多様な組織では、ワークエンゲージメントを高めるうえで伴走型リーダーシップがより重要となることが考えられます。

表1 表層的ダイバーシティ別の伴走型リーダーシップによるワークエンゲージメントへの効果

研究成果のまとめと今後の展望

今回の共同研究における分析結果から、人的資本経営で重要な要素であるダイバーシティ項目(「組織的支援」「相違を受け入れる組織風土」「心理的安全性」「伴走型リーダーシップ」「インクルージョンリーダーシップ」)が従業員の「ワークエンゲージメント」と相関関係にあることが識別されました。また併せて表層的ダイバーシティが大きい場合に、伴走型リーダーシップがワークエンゲージメントにもたらす効果を向上させる可能性も示されました。この研究成果を基に、当社では①マネジメント研修、②パルスサーベイやエンゲージメントの定期測定、③組織ごとの改善施策などを実施し、効果検証を行い、今後の企業ブランディングにも繋げてまいります。

今回の共同研究では主に相関関係やマルチレベル分析を行いましたが、今後は更に研究を進めて深層的ダイバーシティを受け入れる組織要因の構造を明らかにし、どのようなプロセスで従業員のワークエンゲージメントが向上していくのかを明らかにしたいと考えております。またそのプロセスの中で、「深層的ダイバーシティ」と「表層的ダイバーシティ」が与える影響についても分析を進める予定です。

10月17日開催!「ダイバーシティとワークエンゲージメントの関係性研究」 産学連携トークイベント

今回の共同研究で得られた示唆を皆様と共有したく、トークイベントを実施させていただきます。

【開催概要】
・日時:2022年10月17日(月)19:00~20:30
・主催:バリュエンスホールディングス株式会社
・協力:慶応義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科
・参加方法:zoomを使用したウェビナーとなります。
※ご視聴URLは開催前日までにご案内いたします。
・参加料:無料
・定員:なし
お申込みはこちらから▷ https://valuence-event.peatix.com/view

【PDFはこちら】バリュエンス、慶應義塾大学との産学連携で「ダイバーシティとワークエンゲージメントの関係性研究」を実施

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